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7月, 2022の投稿を表示しています

仏文共同研究室:過去の卒論集

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 今日は、仏文共同研究室について――。 仏文共同研究室には、仏文専攻の先輩たちが提出してきた優秀卒論が、ストックされています。 コピーはできませんが、閲覧は自由。 これだけの分量です! どんなテーマなのか、どんな作家や作品が論じられてきたのか、先輩たちの積み上げてきた卒論をぜひ参考にしてください。 共同研究室は、文学部棟の5階です。

フェリエ先生、1年生のフランス語を語る

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フランスの教科書『Le Nouveau Taxi!』 中央大学 仏文専攻の初年次授業は、この教科書を用いて、日本人教員1名、フランス人教員2名、という複数指導体制でおこなわれています。 その全授業をオーガナイズしているのが、 小説家のミカエル・フェリエ先生。 フェリエ先生じきじきの授業説明を、以下のリンクで視聴してください。動画は5分弱。 フェリエ先生、1年生のフランス語を語る 半年間の勉強で、どこまで自分の耳がフランス語に慣れたか、確認してみましょう! 注:中大生のみ閲覧可、としています。(8月8日記) フェリエゼミについても、ぜひ先生の説明をご覧ください。 フェリエゼミ:どんな授業かを動画で説明 (chuo-bun-futsubun-gobun.blogspot.com) ついでに、昨年度の記事もどうぞ! フェリエゼミ:授業について紹介(1) (chuo-bun-futsubun-gobun.blogspot.com) フェリエゼミ:授業について紹介(2) (chuo-bun-futsubun-gobun.blogspot.com) 研究室のフェリエ先生――。

田口ゼミ:チャレンジしてみたこと(1)

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前期ももうすぐ終了です・・・ 思えば、昨年度から、授業の方法を変えることにチャレンジしてきました。不器用な授業でしたが、皆さんが文句も言わずについてきてくれたのは、本当に心強い体験でした。(ゼミの皆さん、ありがとうございます!) 田口卓臣教員のゼミでは、以下のような方針で、授業を進めてきました。 1)教室のレイアウトを変える。  毎回、ゼミの皆さんが、授業前に来て、グループワーク用にテーブルを並べ直してくれました。また授業後は、元の定位置にきれいに戻してくれました。(これは本当に、助かりました!)  また、数回に1回のペースで、グループの編成が変わるように工夫しました。一年を通じて、30名近くのゼミ生同士が、全員とじっくり話し合えるようにしたい、と思っています。 2)テクストの読み方を変える。  通常の授業では、最初に「今年度はルソーの『告白』を読みます」、と宣言します。  今年度のゼミでは、誰の、どんなテクストを読んでいるのかを伏せたまま、抜粋を読み始めました。  その際、検索しても分からないように、様々な箇所を「黒塗り」にしました。もちろん、テクストに入る前に、きちんとした場面説明を心がけました。  こうした方法ゆえ、抜粋文は、じっくりと時間をかけて、選び抜いたものでなければなりません。ひとつの段落を読み終えるたびに、様々な展開を示すテクストを見つけてくること――これが、重要なポイントでした。(ちなみに、この抜粋の選出作業を通じて、日頃、教員としての自分が、どれだけテクストと真摯に向き合っているか、問われる体験ともなりました・・・)  一人一人に順番に訳読してもらい、教員がそのつど正解を述べる、という方法を止めました。(もちろん、要所要所で、文法解説は必要です。)  そうではなく、グループ単位で、一つのテクストの解釈を話しあえるような場とし、その話し合ったことを、ゼミ全体にフィードバックしてもらうようにしました。  頭のいい人は、原文を写真撮影し、それをグーグルに落とし込んで「翻訳」させたものを持参します。  そうした手法も、禁止しないことにしました。技術的に可能なことを「抑圧」したり「禁止」したりしても、効果はありません。  むしろ、実際にそうした「素材」も持ち寄った上で、みんなで話し合っていくと、「グーグル翻訳の何が問題なのか」、「そもそも、テクストを読むと

フェリエゼミ:どんな授業かを動画で説明

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 ミカエル・フェリエ先生が、自分のゼミについて、動画で語ってくれました! フェリエ先生、ゼミを語る - YouTube 注1:みなさんのアクセスしやすさを考え、 1週間のあいだ、中大グーグルアカウントがなくても、閲覧できるように設定してあります。 (7月20日記) 注2:動画は好評を博しましたが、期限を過ぎたので、いったん中大生のみが閲覧可能な形態に戻します。(7月29日記)

夏休みに読みたいフランス文学

 仏文基礎演習(1年次)の授業で、「手軽に読めるフランス文学の作品を教えてください」というリクエストがありました。  日本語訳で読むなら、光文社古典新訳文庫は、読みやすい新訳でお勧めです。   光文社古典新訳文庫  アラン、ヴィアン、ヴェルヌ、ヴォルテール、カミュ、コクトー、コレット、コンスタン、サン=テグジュペリ、ジッド、ジュネ、シュペルヴィエル、スタンダール、ゾラ、デュマ、デュラス、バタイユ、バルザック、フローベール、マンディアルグ、ミュッセ、メリメ、モーパッサン、ラディゲ、ルソー、ルナールなど、、、  錚々たる文学者の作品を手軽に読むことができます。  値段が安い、というのもお勧めです。  今回は、特に若いうちに読んでおいてほしいものを挙げてみます。青春時代に読むことで、後々の「心」の財産になるような作品ばかりです。リンクには、短い解説もあって参考になります。 ヴィアン『うたかたの日々』 コクトー『恐るべき子供たち』 コレット『青い麦』 サン=テグジュペリ『夜間飛行』 ジッド『狭き門』 ラディゲ『肉体の悪魔』 ルソー『孤独な散歩者の夢想』 ルナール『にんじん』 シュペルヴィエル『ひとさらい』  すぐに分からなくても、まったく問題なし。  むしろ、「ひっかかり」や「違和感」の多い作品ほど、長い時間をかけて、しっかりと「心」の養分になるのです。  すぐに役立つものは、すぐに役に立たなくなります。今の世の中は、そんなもので溢れ返っています。  どうか「すぐに役に立つ」わけではない、息の長い作品を、夏休み中に1冊でも読んでみてください! 【補足】 授業では、読み応えのある短編集や、重厚な長編小説、さらに真剣に社会問題を考えるための名作なども紹介しましたが、また別の機会にアップしてみます。