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5月, 2022の投稿を表示しています

田口ゼミ:卒論発表など

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 田口卓臣教員のゼミでは、「私」とは何か、について、これまで多角的にアプローチしてきました。 西洋美術における「自画像」の名作、「私語り」の詩、「自分らしさ」に関する哲学的考察、「私」の記憶をめぐるマンガの古典・・・ 今回はそのテーマをいったん離れて、4年生の卒論発表。 今年度は合計8人が卒論に挑戦します。 テーマは、 フランス語圏の「植民地文学」 フランス文学・思想における「個」と「意志」 全仏テニスの文化的位置づけ ガストン・バシュラールの「詩的想像力」 フランスと日本のファッションの比較文化史 などなど… レジュメも、発表も、質疑応答も、緊張感がありました! 合間には、希望者でフランス映画を見に行く企画についても、検討。 果たして、企画実現なるか?? 今後は、グループごとに、フランスのバンドデシネ作品のシーン分析や、フランス文学・思想の古典から抜粋した名シーンを検証していきます。 すべてが、「私とは何か?」というテーマと関わっています。

小野ゼミ:バルザックを読む

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小野潮先生のゼミ(3年、4年)は、受講者数28名。今年度は、『ゴリオ爺さん』をゆっくりと読んでいます。 『ゴリオ爺さん』は、19世紀フランス文学の巨人、バルザックの代表作ですね。学部時代、ひとりで読み進めようとしたときは、難しかったな~~。 けれども、小野潮先生の解説を聞けば、一見難しそうに見えたフランス語も、とてもクリアに理解できるようになります。 毎年、「ていねいで、分かりやすいです」「フランス語が読めるようになってきました」と学生たちからは評判です。 小野先生のご説明をお聞きください。

小野授業:フランス文学史

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仏文専攻の最も重要な授業のひとつ、フランス文学史(水曜3限)。 この授業は、今年度、小野潮先生が担当されています。 受講者数は、120名、とのこと。 みなさん、教室でとても熱心に受講しているようですね。 小野先生へのインタビューを、30秒ほどの抜粋動画で、お届けします。

大学院ゼミ:フランス語の『聖書』を読む

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 大学院では、去年から、フランス語の『聖書』(とくに『創世記』)を読む授業がはじまっています。 17世紀の大知識人が手がけたフランス語訳で、非常に読み応えがあります。 『聖書』は、なんといっても、文学的にとても面白いテクストです。物語はぐいぐい読ませます。登場人物同士の関係や、彼らが隠し持つ情念が、すさまじくも、実に人間的です。 大学院は、教員と学生の距離が近い小人数授業のため、こうした物語や登場人物の関係をじっくりと味わうことができます。 以下は、授業の1コマ。 辞典やカタログ、原書の本がずらりと並んだ共同研究室にて。

仏文基礎演習:板書

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仏文基礎演習の授業は、少しずつ着実に進んでいます。 せっかくの対面授業に戻ったわけですから、板書も活用中。 板書を通じて、まちがいも、正しい綴りも、きちんとみんなで確認できるからいいですね。 ちなみに、些細なことですが、ずっと同じ席に座っているよりも、多少は教室の中に「動き」があったほうが、結果的に授業への集中は高まる、という研究成果もあるそうです。 授業は、いつでもどこでも生き物ですね。 教員生活20年目ですが、毎回、小さな発見があるから不思議です。

成果物紹介:「学びの扉をひらく」

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だいぶ前に、「実践的教養演習」という授業についてご紹介しました。 授業紹介:学生たちのモノづくり(実践的教養演習) (chuo-bun-futsubun-gobun.blogspot.com) この授業では、学生が自分たちの共同作業で、モノづくりの成果を問うています。 仏文専攻からは、田口卓臣教員と、2人の学生が、参加しました。 (2人の学生は、現在、田口ゼミです。)  *** この授業の成果が、2冊の本になって、出版されています。 写真は、仏文共同研究室に「特設」していただいた本棚コーナー!  本のタイトルは、「学びの扉をひらく」。 カバーは、学生たちが自分でデザインし、装丁しました。 「扉をひらく」ためのカギが、男性とも女性ともつかぬ若者の胸の辺りに、ふわりと浮かんでいます。センスいい! 本は、上下2冊。 全15本のエッセーはすべて、学生たちが教員に寄稿を依頼し、編集し、修正意見を出し、そして校閲作業を担当しました。 エッセーとエッセーの合間には、編集を通して気づいたことをまとめた学生自身のコラムもあります。読み応えのあるコラムばかりです。 本の詳細は、以下からご覧ください。 文学部の授業でモノづくり 『学びの扉をひらく』を刊行 | 中央大学 (chuo-u.ac.jp)    *** 田口卓臣教員が寄稿したエッセー(下巻)についても一言。 タイトルは、「死者からの贈り物―カミュ『ペスト』における「記憶」と「記録」を読み解く―」。 カミュの名作『ペスト』は、コロナ下で、さんざん話題になりました。 しかし、この作品は、「現状」を理解するための、都合のよい道具に過ぎないのでしょうか? もっと凄い深みがある、ということを伝えるために、徹底的に作品を読み込んでみました。 高校生でも読めるように、「平易な文章」を心がけたつもりです。  *** 興味を覚えた人は、仏文共同研究室へ、お越しください!