田口ゼミ:2022年度ゼミの内容

 田口卓臣先生のゼミ紹介です。 


授業内容

 私のゼミでは毎年、一つのテーマを設定し、フランスと日本の文学や思想、映画、社会問題などを中心に考察しています。これまで扱ったテーマは、「利己と利他」(2019)、「幸福とは何か?」(2020)、「人間関係、世間、空気」(2021)です。2022年度は、「「私」とは何か?」というテーマを扱います。


授業方法

 授業は、「1グループ=4名」に分かれたディスカッションをもとに進めます。また、ディスカッションに基づいて、自分たちで資料を集め、役割分担やスケジュールを決めて、発表をしてもらいます。したがって、ゼミ生同士の積極的なコミュニケーションや自発的な活動が必須となります。教員が提示する課題を解くだけの人や、他人と協力して物事を進めるのが苦手な人は、このゼミには向きません。現在、ゼミには、4年生10人、3年生15人がいますが、「ディスカッションの時間が充実している」という感想を寄せてくれます。


卒業論文・卒業課題研究

 私のゼミで「卒業論文」(4年次)を選択する人は、どんなテーマを選んでも構いません。ただし、必ずゼミ生全員の前で中間発表をしてもらいます。この発表は、発表者本人だけでなく、ゼミ生全員にとって、大きな勉強の場です。発表の準備は楽ではありませんが、「勉強したい!」という熱意があれば、有意義な時間となるはずです。

 一方、私のゼミで「卒業課題研究」(4年次)を選択する人は、各年度に扱うテーマが、その年度の卒業課題研究のテーマになる、と考えてください。例えば、2022年度に卒業課題研究に取り組むゼミ生(現3年次)は、「「私」とは何か?」について執筆することになります。2023年度以降のゼミでどのようなテーマを扱うかは決めていませんが、前年度に扱ったことと連続性をもったテーマを設定するつもりです。


田口の専門

 私の専門は、1718世紀の思想と文学です。この時代は、傑出した「古典」の時代であり、現代文化の基盤を作りました。

 しかし、ゼミでは、そうした「古典」を念頭に置きつつも、自由に素材や課題を設定していきます。ディスカッションを通して一定の必然性が浮上すれば、フランスや日本以外の文学や文化、社会問題等にも目を向けていきましょう。

ただし、一つだけ注意してください。「自由に考えて話しあう」ということは、単なる思いつきを雑談していればいい、ということではありません。ディスカッションを通して、内容的な深みを伴った考察を展開するためには、共通の資料を読み込んだり、必ずしも楽しそうではない素材と向きあうことが必須となります。それなりに面倒な作業を踏まえなければ、本質的な議論などできるはずもありません。この点を誤解しないでください。


教科書・テクスト

 今のところ、教科書は設定していませんが、私から資料を配布するときは、コピー配布やmanabaでの閲覧が主軸になるでしょう。

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