田口ゼミ:OBトーク、最終回までの授業の流れ(追記:オープンキャンパスで述べたこと)

 やっと夏休みに入ろうとしていますね・・・  

 田口卓臣教員のゼミでは、授業最終回に、ゼミ卒業生をお招きして、OB・OGトークを開催。

 最前列で、しゃがんでいるのが、OB・OGのみなさん5名。


 さまざまな職種の先輩たちが、仕事を始めてから2年目、1年目の現状をそれぞれ振り返りながら、後輩たちの質問に次々に答えてくれました。

 多忙な中、時間を作ってくれたOBの皆さん、ありがとうございました! 


 トーク終了後は、高幡不動で懇親会へ。


 懇親会には、夜遅くまでの残業の後で、駆けつけてくれた卒業生もいました。ありがとうございます!



 単なる「就活ノウハウ」を超えて、「どのように生きていくのか?」「どのような働き方を求めるのか」ということを、ともに楽しく考えることのできた貴重な時間でした。

 トークの詳細やねらいは、中大文学部HPでご覧ください。

フランス語文学文化専攻教授 田口卓臣のゼミにおいて、OB・OGトークを開催しました | 中央大学 (chuo-u.ac.jp)


    *     *     *

 これまでのゼミの流れについても、簡単に振り返っておきます。

 ルナールの小説『にんじん』は有名です。しかし、そのシナリオ・バージョンは、まったく知られていません。

 翻訳もゼロ。

 そのシナリオを、3回にわたって読み解きながら、テーマや家族関係、近隣との人間関係を考察。



詳細な人物相関図をかきこみながら、読解を深めていきます。




ちょっとした実験もおこないました。たくさんの「ト書き」を読み込んで、登場人物2名の絵をかいてみる、という試み。

――これがけっこう、盛り上がりました。







「にんじん」と「ルピック氏」の服装、髪型など……。細かいところまでリサーチを重ね、相当に凝った絵を描きこんでいきます。



各グループの完成作はこちら!


 どうも別のキャラも生まれている気がしますが、まあ楽しくやれたので、よかったよかった!


 さらに、全3回分のテクスト読解で分かった「家族関係」「人物関係」をもとに、自分たちだけの『にんじん』シナリオ(ワンシーン)を書いてみることに。


 シナリオ制作に向けて、次々に斬新なアイディアが出てきます。

 

 以下ができあがったシナリオの抜粋。よく読んでいくと、かなりの怪作ですね・・・


 まず、殺人事件が発生した、というシナリオーー。


次に、にんじんがアネットと一緒に出て行ってしまう、というシナリオーー。



などなど、、、

今年度・前期は、フランス語の細かい読解を深掘りするかたわら、遊びや自由創作を盛り込んでみました。

ゼミ生のみなさんがきちんと趣旨を理解した上で、自由にアイディアを展開してくれたおかげで、教員にとってたいへん楽しい時間となりました。



前期のあいだ、おつかれさまでした!


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★超重要★(8月3日追記)

オープンキャンパスにお越しの皆さん、この猛暑の中、本当にありがとうございます。

念のため、模擬授業の冒頭で述べたことを、ブログでもくりかえします。


・「中央大学文学部生の就職率は低い」というイメージは、事実とまったく異なります。

 ここ数年のデータは、以下で閲覧できます。学部ごとの比較も可能です。

 進路・就職データ | 中央大学 (chuo-u.ac.jp)

 (注=「進学者」とは、大学院で研究を続ける人のこと、「受験準備者」とは、教員免許試験や公務員試験等の受験準備をしている人のことです。)


・具体的な事例として、田口ゼミの卒業生の就職先・進学先をご紹介します。

 リクルート、スカパーJSAT、ソフトバンク、JAL、ミキハウス、デサントジャパン、みずほ銀行、日本道路、三井不動産、東京書籍、明治大学事務職、横浜市役所、東北大学大学院、中央大学大学院、などなど。

 業種で見ると、情報・通信、IT、航空、スポーツ、金融、インフラ、不動産、出版、大学職員、公務員、研究職、さらには広告、福祉、ベンチャーなど、非常に多岐に渡ります。OB・OGの中には、将来的には独立して起業したい、という人もいます。


田口ゼミのOB・OGが、就活を振り返るとき、口をそろえて言うことがあります。「企業の人事の方々が見ているのは、その学生本人が、大学で何を学んだのか、学んだことを自分の言葉できちんと説明できるか、という点です


・田口ゼミでは、OB・OGをお招きして、このような実際の経験に基づくお話を聴くイベントを設けています。以下の報告文をご一読ください。

フランス語文学文化専攻教授 田口卓臣のゼミにおいて、OB・OGトークを開催しました | 中央大学 (chuo-u.ac.jp)

 お読みになった方は、いわゆる「就活ノウハウ」などよりも、学生時代にどれだけじっくりと学んだか、どれだけ自分の興味を広げたのか、どれだけ自分の頭で考えたかが、重要である、と分かるはずです。

 ちなみに、模擬授業でも述べましたが、「文学」が扱っているのは、「生き方そのもの」の問題です。「この先行きの見えない現代社会にあって、どのように生きていくのか、どのように独り立ちしていくのか?」――こういう<切実な問い>を考えるのが、文学の役目なのです。

 私は、「フランス文学史」の講義(毎年、受講者数150名程度)で、学生たちが書いてくる授業コメントを毎回、楽しみに読んでいます。それらのコメントを読めば読むほど、

真剣に、楽しく、自分のペースで、「文学」と向き合った人、じっくりと本を読んで、色々なことを感じたり考えたりした人は、必ず自分自身を見つめるまなざしが豊かになる

と確信しています。


★前期授業の流れ

田口ゼミ:卒論発表会と振り返り、これまでの流れ (chuo-bun-futsubun-gobun.blogspot.com)

田口ゼミ:懇親会+この間のゼミの流れ (chuo-bun-futsubun-gobun.blogspot.com)

田口ゼミ:第1回アイスブレイク (chuo-bun-futsubun-gobun.blogspot.com)


★2024年度ゼミの内容

田口ゼミ:2024年度のゼミ内容 (chuo-bun-futsubun-gobun.blogspot.com)


★追伸

今年度は「学部の特色ある教育」予算のおかげで、たくさんのOB・OGを招待することができました。

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