田口ゼミ:BD分析に基づく「おすすめ料理セット」の創作

 田口卓臣教員のゼミでは、この間、とある料理マンガのフランス語訳(フランスでベストセラー)を、様々な角度から分析してきました。

 その分析の締めくくりとして、グループごとの「おすすめ料理セット」を制作中。



じっくりと練ったプランをもとに、どんどん描きこんでいきます。



作業が一段落。さらに工夫ができないか、もう一つ踏み込んだ話し合いを開始。


セットの「売り方」について、最後のアイディア出し。




 ただ遊んでいるだけ・・・に見えるかもしれませんが、まったく違います。

 この作業の前に、フランス語調べ、BDのシーン確認、舞台となった町の現状リサーチなど、予備的考察を何度も重ねました。

 1:マンガの主人公は、どの店で、どんな料理を食べたのか。その特徴、値段、食材は?(モデルとなったお店まで、調べ上げました)

 2:主人公は、どんな音を立てながら、飲食しているのか。(最新の言語学では、人間とAIの違いの指標として、擬音語やオノマトペが注目されています)

 3:主人公はどんな町に来たのか。その町は、どんな食文化で有名なのか? そこには、どんな住民の多様性があるのか? マンガのお店に出てくるお客さんたちは、どういう立場や階層と推定されるか?


 このゼミでは、スマホはリサーチ、資料確認、グループ共有、アイディア・チェックのための欠かせない道具です。がんがん使って、作業を進めていきます。

 以下は、リサーチ結果を共有していくためのワークシートの抜粋。

 

 こうした 予習+議論+再検討 のプロセスを経た上で、

 「このお店のオーナーになって、お店に来る客層を想定しつつ、どんな料理を提供すればよいか、どんなキャッチコピーでアピールするかを、考えなさい」

 という課題に答えてもらったのが、「おすすめ料理セット」の創作です。


 事前作業中は、かなり色々と熟考。


 「これって、商品開発の練習みたいなもんかな?」というつぶやきが聞こえてきたのは、うれしかったですね。1年前から温めてきた甲斐がありました。

 以下は、発表風景。


 6つのグループの成果物は、こちら。




 町やお店の特性、客層やターゲット、セットの組み合わせ、料理と飲み物の相性、食材の産地、値段や販売のための一工夫、ポスター・デザインなど、様々なアイディアを出し合った結果、かなり内容の濃い発表会となりました。

 皆さん、お疲れさまでした!

    *       *       *

 この授業回の後、ミシュランに関するBDの分析、ライティング・ラボからの出張レクチャー、卒論発表会(2回)、さらに、ある短篇小説の分析へと、続いていきます。

 最終回ゼミでは、今年度もなんとかOBトーク開催の見込みが立ちました。出席のかなわないOB・OGからのメッセージも、続々と集まってきています(OB・OGの皆さん、お仕事が大変な中、本当にありがとうございます!)


★これまでの流れ

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