学谷ゼミ:2026年度の内容

学谷 亮(がくたに・りょう)

授業内容

  このゼミでは「真っ当に文章を読めて、真っ当な文章が書ける若者」を一人でも多く育てることを目指しています。教員である私は、皆さんの人格と自主性を最大限に尊重して指導にあたります。そのため、一人一人が主体的に活動する必要があります。私のゼミに入られる方には、以下の3点を厳守していただきます。

 

1)このゼミでは、毎回の授業で最低1回は発言しなければなりません。授業中に発言した方にのみ出席カードが渡されるシステムですので、発言がない場合は出席と見なされません。また、半期で5回以上の欠席がある場合、原則として単位は取得できません。

2)このゼミの構成員は、全員が自立した大人でなければなりません。ここでの「大人」とは、自らの頭で思考しようとする意欲をもち、自分自身の行動に責任をもつ人間という意味です。

3)このゼミで卒業論文・卒業課題研究に取り組む方は、自ら計画的に文献を集め、読み、思考し、執筆を進めなければなりません。教員は、論文をよりよいものにするための「相談役」に過ぎません。したがって、「すべてを教員にお膳立てしてもらいたい」と考える方には、このゼミは全く不向きです。口を開けて待っているだけでは、論文は書けません。

 

〈参考:学谷ゼミの卒論執筆モデルコース〉

3年次夏休み:現段階での興味関心に基づく文献調査(論文3本の読破と要約作成)

3年次後期:第1回個人面談(文献調査に基づくテーマの絞り込み)

4年次前期:第2回個人面談(テーマの決定)、スーパーバイズド・リーディングス(テーマに関する重要文献3冊の読破と要約作成)

4年次夏休み:卒論構成案と参考文献リスト作成

4年次後期:第3回個人面談(卒論構成に関するアドバイス)、卒論構成案に基づく中間発表、卒論執筆(執筆中は随時個人面談可)

 

授業内容

 このゼミでは、詩を中心とするフランス近現代文学と、日仏交流史・日仏比較文学に関するフランス語テクストを研究します。講読するフランス語テクストは、偶数年度は韻文作品、奇数年度は散文作品を取り上げています。また、前期の間は日本語で書かれた教科書を用いて、学術論文執筆に必要なアカデミック・スキルを習得します。偶数年度はクリティカル・リーディング(文献の読み方)、奇数年度はアカデミック・ライティング(論文の書き方)を中心に学びます。

 偶数年度である2026年度は、前期に、大出敦『クリティカル・リーディング入門――人文系のための読書レッスン』(慶應義塾大学出版会、2015年)を教科書として用います。同書は、人文系の学問における文献の読み方や問いの立て方を豊富な実例とともに解説した、他に類を見ない教材です。前期の間はこの本を毎回一章ずつ読み進め、内容について全員でディスカッションをします。また、後期に向けた準備として、フランス語の韻文詩を読むための基本的なルールについても学習します。

 後期は、まず4年生に卒論・卒研の中間発表を行っていただき、その後本格的にフランス語テクストを読んでいきます。2026年度は、シャルル・ボードレールの詩集『悪の華』を取り上げます。この詩集は、ロマン主義と象徴主義をつなぐ存在としてフランス近代詩を語る上では避けては通れない作品です。また、日本でもきわめてよく読まれた詩集であり、詳細な注釈のついたものを含め、日本語訳がきわめて豊富に存在します。この詩集から各人が気に入った詩一篇を選び、個人あるいはグループで発表していただきます。小説や戯曲と違い、詩はストーリー性が希薄ですが、それだけに単語一つ一つにきわめて大きな負荷がかかります。それに加えて、音節数や脚韻といった音声上の工夫も凝らされています。そのため、フランス詩はフランス語で読んでこそ真の理解に達するのであり、日本語訳で読むのとは体験としての質が決定的に異なるのです。日本語訳や注釈書を大いに参考にしながら、フランス語原文で詩を読み味わってみましょう。

 

主な指導分野

 最も得意とするのはフランス近代詩ですが、近現代のフランス文学・思想に関するテーマであれば、基本的に指導可能です。また、日仏交流の歴史や、フランス文学が日本文学に与えた影響といった、比較文学・比較文化に関するテーマも受け入れます。フランス文化(美術関連を除く)については、映画・演劇・音楽・食文化(ワイン含む)であれば概ね指導可能です。

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