フランス詩:ヴァリアントの多様性
こんにちは、前之園です。フランス詩の授業ではヴァリアントゲームを行っているのですが、単語を少し変えるだけでイメージががらりと変わるので、履修生の作品を見るのが毎回楽しみです。
読み上げられるヴァリアントの音声を聴いて画面上の文字と違う箇所をあてる、というゲームですが、今回は特別にヴァリアントの日本語訳を紹介します。「解答」を教えてしまうのはマナー違反かもしれませんので、純粋にゲームを楽しみたい方はまずこちらの動画をご覧ください。
もともとの詩句(抜粋)は以下の通りです。
私の前には塩の仙女がいて
子羊の刺繡をほどこされたそのドレスは
海にまで達する
そしてそのヴェールは下へ落ちれば落ちるほど山全体を虹色に輝かせる
彼女は日の光を受けて湧き水のシャンデリアのように輝き
そして夜の小さな陶芸家たちは月のない彼女の爪を使ってべランドンナのコーヒーサービスセットを完成させた
彼女の雪のように白い星の靴の後ろで奇跡でもおきたかのように時間がもつれる
二匹の白テンの抱擁の中に消える足跡に沿って
「なんのこっちゃ?」と思った方は、「ブルトンの詩が「わかりやすい」?」をご覧ください。さあ、どのようなヴァリアントができたのでしょうか?
Aチーム
君の前には塩の仙女がいて
子羊の刺繡をほどこされたそのドレスは
海にまで達する
そしてそのヴェールは時々、田園全体を虹色に輝かせる
彼女は日の光を受けて湧き水のシャンデリアのように輝き
そして夜の小さな陶芸家は月のない彼女の爪を使ってべランドンナのティーサービスセットを完成させた
彼女の雪のように白い星の靴の後ろであわれにも時間がもつれる
二匹の白テンの抱擁の中でとまり木にとまる足跡に沿って
Bチーム
私の前には砂糖の仙女がいて
子羊の刺繡をほどこされたそのドレスは
雲にまで達する
そしてそのヴェールは下へ落ちれば落ちるほど田園全体を虹色に輝かせる
彼女は月の光を受けて湧き水のシャンデリアのように輝き
そして夜の小さな陶芸家たちは月のない彼女の天使たちを使ってべランドンナのコーヒーサービスセットを完成させた
彼女の雪のように白い星のほほえみの後ろで奇跡でもおきたかのように時間がもつれる
二匹の白テンの抱擁の中に消える足跡に沿って
いずれのチームも似たような音の単語を選んでヴァリアントを作っているのですが、フランス語の単語同士では音が似ていても、意味ががらりと変わりますよね。YouTubeの説明欄には履修生の作ったヴァリアントのフランス語原文を載せていますので、興味のある方はぜひそちらもチェックしてみてください。
コメント
コメントを投稿